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2008年01月11日

名門IHIに価値はあるのか?(2)

IHI再生計画については
12月に発表されていましたが、

1.事業の選択と集中→
抽象的な内容であった。
(具体的に材料になる数字が無い)

ボイラ:??海外ボイラ事業は当分の間ボイラ本体機器供給に特化??国内ボイラ事業は火力保守・改造工事に注力
(保守・改造が割合として倍になる感じ?)

エネルギープラント:軽水炉、原燃サイクル機器の保守・サービス工事に資源を集中

プラント:LNG貯蔵設備が割合的に増加?
     (IHIとして優位性が発揮できる機種に特化)

割合の程度については表で示されていたが、パイについては
表示はなく、非常に漠然としたものでしか過ぎない
(多分、まだ社内的に経営計画策定中ではないかと思われる・・・)


2.プロジェクト審査能力の甘さや
受注後のプロジェクト実行計画の評価の甘さを
プロジェクト審査グループとプロジェクト管理室を作ることで
改善する感じです。

※ 再生計画
http://www.ihi.co.jp/ihi/file/ir/10062_1.pdf

正直言って、IHIが本格的に再生するには、

1.金融機関またはファンドが主導で
再生請負人を送り込む

2.支援する企業が第三者割り当てをして、
 経営権を握り、プロの社長を送り込む

ということでしょう。


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2008年01月03日

名門IHIに価値はあるのか?

2007/12/11 に名門(株)IHIは監理ポストに指定されました。
このIHIに価値はあるのか?

※参考ニュース
IHI社は12月に有価証券報告書の訂正報告書を関東財務局に提出。サウジアラビアなど海外のセメントプラントの欠陥工事や、国内外の発電用ボイラー工事の遅れなどが原因で、
営業損失は890億円にふくらむ見通しとなり、うち302億円を公表済みの07年3月期決算にさかのぼって計上、06年9月期も98億円の損失を反映させた。

・ざっくりベース
株価 233円
1株あたりの純資産137円

「現在の株価は1株あたりの純資産137円よりも1.7倍高い。」

※参考
時価総額 3418億円(12/28)
純資産価格 1919億円(9/30)
総発行済株式数 1,467,058,482株→約14億株
新株予約権 274,000株分程度→僅少なのでここでは除外する

・株価動向
最近3ヶ月では200円台になると250円まで上昇することを繰り返している。
200円が下支えのラインになっている。

「しかしながら、1株あたりの純資産よりも高値で取引されているので、
当社の株を買うか否かは当社のビジスモデルおよび再生プランを検討する必要がある。」

・大株主
大株主については、筆頭が日本トラスティ・サービス
(三井アセット信託銀行再信託分・ 株式会社東芝退職給付信託口)が
3.77%を筆頭に、金融機関が1%〜2%ずつを保有している
状態であり、今のところ影響力がある株主・スポンサーはいない。

・現在の問題点
1.海外のセメントプラント、発電用ボイラーにおいて欠陥工事があり、
 当社の見積もり体制および提供するサービスの品質劣化が進んでいる恐れがある。

2.財務報告において重大な欠陥がある体制である恐れがある
 (経営管理体制がいい加減できちんとした数字がでてこない可能性あり)

3.約17億円の課徴金が科される可能性がある

次回は、以上の問題点およびビジスモデル、今後の再生プランについて検討します。

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新春-監理ポスト銘柄を分析

新春ですが、年始明けの銘柄選定の一つのテーマとして
監理ポストというのを狙っても面白いかもしれません。

1. 三洋電機 → 前のエントリーをご参照

2. 2007/12/20 真柄建設(株) 1839 監理ポスト指定 になる。
(監理ポスト指定後に株価が急落。半分くらい下落。)
石川県内最大手の総合建設会社であるが、
大阪支店で約12億円 の不正な会計処理があったと発表した。
なんと約12億円の不正会計がでるとは、
内部統制がひどいといわざるを得ない。

2007/12/11 雪印種苗(株) 2057 監理ポスト指定
2007/12/11 (株)IHI 7013 監理ポスト指定
2007/11/22 (株)加ト吉 2873 監理ポスト指定
2007/11/16 金商(株) 8064 監理ポスト指定
2007/11/14 (株)パトライト 6825 監理ポスト指定
2007/10/25 アサヒ飲料(株) 2598 監理ポスト割当て
2007/10/22 (株)西友 8268 監理ポスト割当て

2007年12月29日

三洋電機についてさらに分析

3. 現状(08中間決算)

 コンシューマ部門:売上4746億円、営業利益4.9億円(前期より34億円改善)→営業利益率は0.1%(競合の松下電器は単体で3%
 →うまくマネージメントすれば、142億円は利益はでるかも???)

 コマーシャル部門:ショーケース、大型エアコン、パッケージエアコン、
 医療用保冷庫や超低温フリーザー、調剤システム、医科システム、電子カルテなど
 売上1,305億円、営業利益22億円(営業利益率1.6%)

 コンポーネント部門:
 二次電池は、徳島工場などで生産能力の増強を行ったリチウムイオン電池が
 引き続き好調で、全体として売上が増加した。

 また、市販用ニッケル水素電池「eneloop(エネループ)」は
 50ヵ国以上への海外展開を進めるなど、引き続き順調に推移した。
 太陽電池は、国内では市場低迷により低調だったが、
 拡大する欧州市場において発電効率などの性能の高さをアピールし
 積極的な拡販に努めた結果、売上は増加。

 電子部品は、パソコン、携帯電話などの市場伸長により好調に推移し、
 また光ピックアップもノートパソコン向けを中心に売上が拡大したが、
 半導体は薄型テレビ、ゲーム機向けが不調で減収となった。
 売上4804億円、営業利益358億円(営業利益率7.4%)
 →つまり、この会社はコンポーネント部門が利益を稼いでいることになる。
  
 地域別セグメントでは、国内50%、アジア33%、北米10%、その他7%

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2007年12月28日

三洋電機は割安か!?

現在の三洋電機の終値は1株あたり156円(実際購入する際は1,000株単位で156,000円ですが)というのは割安かということについてざっくりと分析したいと思います。

現在の時価総額は2,920億円でありますが、
実際のところ、純資産3120億円を考慮したら、
割安ではないかという見方ができるが、

この会社、実はSMBCグループとゴールドマンサックスに
優先株を大量に発行しており、

その優先株はいつでも1株70円に転換できる条項がついており、
仮に彼らが全て転換すると、現在の既存株数が18.7億株であるが、
彼らの転換後に保有する株数は42.8億株になるので、

ざっくりと当社の1株あたりの純資産価格は50円程度であり、

さらに
三洋電機が潰れた場合は、

4.2億(A+B)株×700円が一般株主より優先的に彼らに
2940億円程度が配当されるので、
残りの180億円程度を普通株主で分配すると、1株あたり10円となる。

よって三洋電機の実質的な価値は10円〜50円程度と
現在の株価は割高であると判断できる。

三洋電機の将来を考えず、現時点での純資産をベースに考えると
いかに価値がない会社であるかという側面ばかりが目だってしまうのである。

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